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オフバランス取引とは、企業の経済取引について、財務諸表にその結果が計上されない取引をいう。

対して、通常財務諸表に計上される取引をオンバランス取引という。

ほとんどの経済取引はオンバランス取引だが、特に金融取引等、最近急速に複雑化してきた取引などでは、会計制度の不備からオフバランス処理されることも多く、取引結果が開示されないという性質を利用して損失の先送りや粉飾決算の温床として利用されてきた側面もある。

わが国の従来の企業会計制度はいわゆる取得原価主義が前提で、時価による開示は原則としてなかったため、デリバティブ等を用いた高度な金融商品の活用で、本来発生している損益を財務諸表に開示させずに将来に繰り延べることが可能であった(多額の含み損を抱えた金融商品を購入しても、財務諸表には購入原価で計上される)。

そのためオフバランスの範囲が広い場合は財務諸表の信頼性を失わせる原因となる。

わが国の企業会計制度はその独自性・守旧性が指摘されてきたが、現在国際会計基準への全面的準拠を目指し準備が進められている。

これにより、従来のオフバランス取引のほとんどがオンバランス化されることが予定され、現時点では退職給付や金融商品のオンバランス化が決定している。

オンバランス化は、企業取引の実態を明確に開示できるため、企業のアカウンタビリティを果たすための重要な要因である。

大橋直久(ビジネスコンサルタント)
2016/05/11(水) 10:55 ビジネス PERMALINK COM(0)
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