「フグ(河豚)のようにふくれる」ということばがある。
釣りあげられたフグが、アッという間に2、3倍もの大きさにふくれあがる
しかしフグは釣りあげられたときにだけふくれるのではない。
じつは海中でも同じようにふくれるのである。
フグが膨張するのは、一種の自己防衛手段で、体を大きく見せることにより、相手を威嚇する。
だから海中で敵に出あったときには、この手を使い、危険を避ける。
ではフグはいったいなにを飲み込んでふくれるのだろう。
釣りあげられたときは空気、海中では水を飲んでいるのである。
フグの胃の底部は、膨張嚢という伸縮自在の袋になっている。
空気の場合はエラ穴から、水の場合には口からとり入れ、この袋にため込む。
飲み込んだ空気や水は腸に流れ出ないように、食道の括約筋で袋の口をしっかりしめる。
海中でフグが敵に出あい襲われると、門歯をキリキリとすりあわせながら大量の水を飲み込んでふくれる。
すると敵は、これはかなわぬ大魚だと思い込み、退散してしまうというわけだ。
大橋直久(ビジネスコンサルタント)