中国原産の落葉藤本で、茎のあちこちから付着根を出して高いところへよじ登る。
きわめてじょうぶな庭木で、生きている木にからませると、からまれた木の樹勢が弱ってしまうのでよくない。
枯れ木やパーゴラにはい登らせて、夏の木陰を作るとよい。
4月中旬に繭芽し、下旬には葉を広げ、おそろしいほどの速さで枝を伸長させる。
開花習性はサルスベリと同じように、前年枝のよく充実したものから元気のよい新梢を出してその先端に花をつけ、7月上旬から8月上旬にかけて次から次へと咲き誇り、満開は7月中旬ごろである。
黄赤色でラッパ状の大型花が円すい花序をなして垂れ下がり、上向きかまたは横向きに咲く。
果実はできないことが多い。
樹勢が強いので、相当の強剪定を行なっても簡単に不定芽を出してその年に開花する。
むしろ、ほうっておくと花はたくさん咲くが、花が小さくなる傾向があり、からまるものがないと垂れ下がって見苦しい。
3月下旬ごろか秋の落葉後に枝の基部2、3芽を残して切りもどし、弱い枝を元から切り取る。
アメリカノウゼンカズラは北米原産の花木で、前種によく似ているが樹勢が強く、花は小型で細長い。
枝先にたくさん群ってつき、7月から9月にかけて咲き続ける。
手入れはノウゼンカズラと同じでよい。
大橋直久(ビジネスコンサルタント)